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版表現校外授業 材料店見学 

版表現の2年生では、毎年、刷毛と彫刻刀と和紙店を見学し、葛飾北斎の墓参りをする校外授業を行います。日頃の作品制作で使う道具や材料を作る職人さんの店は、台東区から日本橋界隈に点在しています。11月2日、晴天の絶好のお散歩日和にも恵まれ、稲荷町駅から日本橋までを歩き、木村繁之先生にも同行して頂きました。

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まずは銀座線稲荷町駅近くの「宮川刷毛ブラシ製作所」です。馬の尻尾の若毛を手で植えて作る木版画の刷毛の説明を聞き、学生にも実際の道具で体験させてもらいました。もちろん全く手元がおぼつかなく、「大事に使って下さいね。」の言葉が身にしみ、道具の大切さを実感します。様々な種類の刷毛やブラシを作られていて、実際、宮川さんの刷毛は一度使うとその良さがわかる一品なのです。

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宮川彰男さんは、現代の名工に賞された賞された方です。

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さて、この近くの誓教寺には、葛飾北斎の墓があります。墓石には「画狂老人卍墓」、右側には辞世の句「ひと魂でゆく気散じゃ夏の原」が刻まれています。以外と質素ながら古さを感じさせる墓石です。良い作品が作れるようにお参りしました。南無〜。

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道中、「萩原市蔵商店」に寄りました。印刷関係の版画材料を版種に限らず取り扱ってくれます。近年様々な材料が製造中止になる中、手を尽くしてそろえて頂いています。何でも相談出来るありがたいお店です。深謝。

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彫刻刀のことなら「清水刃物店」です。秋葉原駅の近く昭和通り沿いにあります。ここでは2階の仕事部屋に上がらせて頂き、刃物の話を聞き、彫刻刀の研ぎを見せてもらいました。日本の刃物の質は世界的に特別で、そのおかげで色々な彫りの技術が可能になっています。版画の世界では表現と道具が密接です。

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職人さんが研いだ刃先には緊張感があります。皆も熱心に聞き、見入っていました。自分でもやってみよう。

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最後は日本橋の「小津和紙舖」です。全国のそして様々な用途の和紙を取り揃えています。和紙を使いたいけど迷ったら、ここで探すと良いでしょう。学割あり。

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この材料店見学は長年続く恒例行事で、造形大の版の学生は一度は行きます。お店の方々にはお仕事の邪魔なのですが、どこもいつも良くして頂き本当に有り難うございました。学生の皆さん、良い作品を作って、制作を支えて頂いている方々に応えましょう!

(教員:生嶋 順理)


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