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原田郁/平嶺林太郎/木下直耶/村上真之介 [rgb+exhibition vol.2] 東京造形大学絵画専攻助手展

[rgb+exhibition vol.2] 東京造形大学絵画専攻助手 展

2010年12月7日〜12月22日 本学12号館1階「ZOKEI Gallery」にて
東京造形大学絵画専攻助手  原田郁/平嶺林太郎/木下直耶/村上真之介 による研究発表展を開催いたします。

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昨年に引き続き2回目となる[rgb+ exhibition]はメンバーを3名から4名に、また今回は、タブロー・インスタレーション・版画・映像作品と四種四様それぞれの表現形式で構成されます。

東京造形大学絵画専攻 専任教員 母袋俊也「rgb+ exhibition vol.2 2010」に寄せて

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原田郁 / Harada Iku

今、私達は小さなデスクスペースとPCひとつでどこにでも行け、何でも出来てしまいます。ネットグローバル化の現代は、その表層だけでリアリティを得られる革新的な時代である一方で、現実世界では物事の真意・質や量・時間・場所性までもが意味をなさなくなって、すべてが均等なボリュームで存在し、自分の存在までもが宙に浮いているように思えます。
そんな世界で、私は自身のインナースペース探しを始めました。そのスペースでは散歩したり思考したり、風景をスケッチしたりとゆったりと時間を過ごしています。そしてその場所でスケッチしてきたものを私の小さなアトリエで描き直す。そんなやりとりをして自分の居場所の確認をしています。

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平嶺林太郎 / Hiramine Rintaro

今ここに生命体として、在るという実感。その実感は記憶というかたちで継続されている。今創られる世界を疑いながらも大きな抵抗もなく引き受ける。優れた思想や記憶は、遺伝因子を変化させていく。

アイムアダイバー【生まれながらにして持つ能力を、親族構成や無意識行為、現在に至るまでの思想と表現を分析し、アーティストの本質的表現のあり方を探る活動】

Mrs.Yuki【2006年に、昆虫や爬虫類の生体に関心のある大久保具視と、生物の遺伝交配に関心のある平嶺林太郎が結成したボールパイソンの遺伝検証とその魅力を発信するチーム。ボールパイソンの多様な色彩と模様の遺伝形質を通して、私たち人類の本質的表現のあり方について日々考え、生まれてくる世界を体感していく。】

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木下直耶 / Kinoshita Naoya
画面の向こうには様々な画像が氾濫している。本来、そこに附与されているはずの意味や価値は剥離し、光を放つ画面の向こうでは全てのものは希薄で今にも消えてしまいそうだ。そんな状況は画面のこちら側にいる私の存在さえもあやふやなものに変えてしまう。まるで陽炎のようにゆらゆらと怪しく浮かぶ人間や豚の像の世界で私はあやふやな自己の希薄さを嘲笑しつつ遊ぶのだ。

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村上真之介 / Murakami Shinnosuke

僕は一貫したテーマや、コンセプトを持っていない。きっとそれらを意識することに歯止めをかけている。それは、作品設置から3ヶ月経ち、半年が過ぎ、一年が巡ったところで作品を振り返り、ようやく思考が自らの制作物に追いつくという行為の繰り返しから作品の持つ意味を手に取るからだと、今なら言える。

単なる後付けだが、僕にとって制作行為とは扱う素材に近づいていく行為の連続なのではないかと実感している。自己を取り巻く風や光、言葉をモティーフにし制作しながらそれらから生じる現象の渦にダイブしていき、幾重に重なる思考の層に潜るうちに、素材は自ら発生する奇跡を見せてくれる。作品は行為の結果であり、意味は常に隣に存在している。

ような気がするんだ、最近。

そしてこれからも僕は過去を振り返りながら見落としてきた物を拾い集めていくのかもしれない。

東京造形大学にお立ち寄りの際は是非ご高覧ください。

会期:2010年12月7日〜22日 日曜休廊

開館時間:午前10時〜午後5時

会場:東京造形大学内12号館ZOKEI gallery

企画:母袋俊也

お問い合わせ:東京造形大学絵画事務室 042-637-8423

アクセス:東京造形大学 〒192-0992 東京都八王子市宇津貫町1556 JR横浜線相原駅「東口」→大学:徒歩15分/スクールバス5分

(助手:原田)


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