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2011年04月の記事

前沢知子先生ワークショップ「空間を使った、全身でのお絵描き」報告

2011年2月と3月に行われたワークショップの報告です。このワークショップは、特定非営利活動法人 芸術資源開発機構(ARDA)の「アート・デリバリー」事業で、港区立保育園と杉並区立児童館において、前沢知子(概念非常勤)が派遣アーティストとしてワークショップを行いました。

(注釈):「アート・デリバリー」とは、アーティストを児童館、学校などの施設に派遣し、アーティストのユニークな視点を活かしたプログラムを行う事業

特定非営利活動法人 芸術資源開発機構(ARDA) http://www.ARDA.jp

東京都杉並区上井草児童館では、ワークショップ『からだでお絵かき!〜色いろ出会うキッズルーム〜』が行われました。

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このワークショップでは、「空間を使った、全身でのお絵かき」を行い、描画行為の様々な「関係性」への試みを行いました。

「描画行為とコミュニケーションとの関係性」「描画行為と環境/状況との関係性」「発達と認知との関係性」「平面と立体との関係性(2次元と3次元)」などの、「描画行為」を成立させている「あらゆる関係性」に焦点をあてることで、幼児のお絵かきという「人間の描画行為及びの原初的欲求」とそれに関わる様々な要素との「関係性」を空間に取り込むことで、室内空間に「絵画(お絵かき)の庭園」が現れました。

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また港区立保育園では、保育士講座と園児講座として、ARDAと港区の事業である「港区ふれあいアート」にて、ワークショップ「描いて、積んでからだでお絵かき!」を開講しました。

床一面に敷き詰められた白い正方形パネルの上で、参加者が全身でドロッピングを行い、そのパネルを分割し立方体に制作し、またその立方体を様々に組み合わせ全身で表現活動を行うというものでした。

またこのワークショップでも、描画行為と身体性などの様々な「関係性」への試みを行い、室内空間に「絵画(お絵かき)の庭園」を制作しました。

平成22年度のARDAのアートデリバリー事業では、この他にも杉並区立上荻児童館では前沢ワークショップ「描いて変身、古着でデコ!〜オリジナル服をペイントしよう〜」(協賛:ターナー色彩株式会社)、杉並区立松庵児童館では、造形大の映画専攻領域の西村智弘先生のワークショップ『フィルムに絵を描いて上演しよう!』(16ミリフィルム提供:京都府京都文化博物館)が開催されていました。

また上荻児童館と上井草児童館では、東京造形大学絵画専攻の学生も「アートコミュニケーター」としてワークショップを行いました。

「アートコミュニケーター」として参加して頂いた学生のみなさん、どうもありがとうございました。

概念表現研究指標 非常勤講師 前沢知子

(助手:真之介)

荒木真一君二人展

2002年学部卒業の荒木真一君が国分寺のギャラリースイッチポイントで二人展を開催しています。今回はギャラリーの十周年記念企画として「二人散策」と題したドローイングを中心にした展示でした。先日にもアートチヨダ3331でのアートフェアに立体作品を出していましたが、今回は一転してドローイング作品になっており新鮮でした。

http://www.switch-point.com/

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(教員:近藤 昌美)

入学式&新入生ガイダンス 4/15、20 2011

震災の影響で予定より遅らせて4月15日に入学式が執り行なわれました。この春は大震災でどうなることかと誰もが思いました。被災し、また彼の地でお亡くなりになった方々にはお見舞い申し上げ、ご冥福をお祈りする以外ありませんが、本学の新入生達もそうした現実を踏まえながらもたくましく育って行ってもらえたらと思います。

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会場入口と教員席からの新入生達です。前列よりは大学院新入生です。

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学長祝辞です。今年は創立者の桑沢洋子先生の生誕100年記念事業の一環で作成した桑沢先生の映像が上映され、新入生達にも本学の来歴の一片が理解して貰えたのではないでしょうか。

20日には絵画アトリエで新入生ガイダンスが行われました。教員、助手の紹介の後カリキュラムの解説があり、その後新入生全員の自己紹介がありました。まだ、授業開始前で個々人とは触れ合っておりませんが、どんな皆さんがどんな作品を作ってくれるのか非常に楽しみです。

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(教員:近藤 昌美)

「鷹見明彦さんを偲ぶ会」のお知らせ

先日の鷹見明彦氏訃報の続報です。

鷹見明彦さんを偲ぶ会が下記のとおり開催されることになりました。

去る3月23日に亡くなられました鷹見明彦を追悼するため、4月23日に「鷹見明彦さんを偲ぶ会」を催します。できるだけ多くの方にお集いいただき、生前の積極的な活動の業績を偲ぶ会になればと思います。

日時:4月23日(土曜日)午後1時〜午後3時

場所:東京芸術大学 大学美術館1階 大浦食堂

東京都台東区上野公園内12-8

会費:2000円

詳細、お問い合わせ

(助手:真之介)

卒業生個展etc.

いくつかの卒業生による個展が銀座などのギャラリーで開かれていましたので行って来ました。

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まずは銀座のギャラリー檜Aで4/11〜16まで開かれている浅野彌弦さん(2002年学部卒業)です。上は本人と作品です。今回は立体作品とモノクロームの写真作品で構成されていました。前回の個展ではペインティング中心でしたので、幅の広い表現様式で活動しています。

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やはり銀座のギャラリーQでは内藤瑞樹さん(2007年大学院修了)の個展が4/11〜16まで開かれています。力強さと優しい図像が面白いバランスで同居したペインティング作品で、作家としての力量が伺えました。http://galleryq.info/exhibition_now/exhibition_now.html

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次はやはり銀座のNICHEギャラリーで4/11〜16まで開かれているグループ展に門田光雅さん(2002年学部卒業)が参加していました。「A ROOM with a View」と題された展覧会で、日本をはじめ米国や中国人作家も参加しています。http://nichegallery.jp/exhibition.html

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門田さんは今年のVOCA展にも出品し、そのご縁でこの展示が決まったようです。

最後に、代官山のパーソナルギャラリー地中海で、講師の堀由樹子先生が個展を開催中ですので行って来ました。(4/2〜16)あいにく先生とはお会い出来ませんでしたが、ギャラリーオーナーからいろいろお話をうかがうことが出来ました。

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今週は他にも卒業生の個展や講師の方の展示もあったのですが、時間的に回り切れなかったのが非常に残念でした。卒業して何年経っても丹念にDMを送ってもらえるのは教員として非常に嬉しいものですが、それでもすべてを見切れず、申し訳ないと思っています。

(教員:近藤 昌美)

プロジェクト「鯉アートのぼり」参加への誘い

卒業生、在校生、教員、スタッフの方々へ。プロジェクト「鯉アートのぼり」 参加への誘い。

先日、作家で、福島大学の渡邊晃一さんより母袋宛Emailが届きました。

3月11日の大震災その後今も続く余震、収束の糸口が見えない原発問題の、渦中の福島で、渡邊さんは「鯉アートのぼり」の名のもと2つのプロジェクト活動を始めています。 一つは福島大学の学生とともに福島市内の避難所の子供たちと「鯉のぼり作り」のワークショップ展開しており。もう一つのプロジェクトは、5月1日、こどもの日前後から一ヶ月間、子どもたちやアーティストの描いた鯉のぼりを応援旗として福島市内の町中広場で、鯉のぼりを展示、飾るという活動です。

そこで「メッセージ鯉のぼり」(35x75cm)の制作参加をつのっており。たくさんの作品を集めているとのことでした。

渡邊晃一さんからのメッセージ

福島の町中が、風評被害もあり、寂しい状況のなかで、子どもたちが互いに関わりをつくる、人と人のつながりをつくる契機として捉えております。子どもたち自らがもの作りの楽しさ、発信することの重要性、土地を考え、「場」を新たに生み出せる循環的な活動に転換できることを願っております。

皆さんの鯉のぼりに思い思いの絵を描いて、御送り頂けると嬉しいです。

是非、是非、明日に向かって 「鯉」のように登り始めるエネルギーを送ってください。鯉は里の魚です。里は田と土からなります。地域に住む子どもたちが、龍になっていくように、明日に向かって 「鯉」が登り始めるエネルギーを育んでいきたいと願っております。―2011.4.8

(本プロジェクトのWebsiteも本来完成予定だったのですが、業者も被災し、遅れているとのことです、アップされ次第本ブログに掲載します。)

圧倒する現実世界を前に、美術の使命、立場そしてその限界と可能性も含め、それぞれが熟慮の日々と思います。

それぞれ考えてみてください。僕も一点制作予定です。

関心のある人、サイズ材質などの問い合わせは、絵画事務室まで。

5月1日に造形大から福島大に一括搬入の予定です。

母袋俊也

(助手:真之介)

ごあいさつ

今年度から平嶺さん、原田さんの後を引き継ぎ助手になります、丸山、青木です。今回は自己紹介をさせて頂きます。面識のある方無い方、右も左もハタマタ上も下もわかりませんが、宜しくお願い致します!

丸山 恭世

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1985年   神奈川県生まれ/BELLEFONTAINE,OHIO

2009年   東京造形大学 造形学部美術学科・絵画専攻 卒業

2011年   同大学院造形研究科・美術専攻領域 修了

個展

2009年4月 「丸山恭世〜MOMENT〜」GALLERY MOMO ROPPNGI(六本木) 2010年9月 「丸山恭世」ギャラリー坂巻(京橋)

グループ展

2010年7月「SUMMER GROUP SHOW “HOP STEP JUMP”」GALLERY MOMO ROPPONGI(六本木)/9月「AMUSING」ギャラリー坂巻(京橋)/12月「VIA ART2009」(銀座)/2010年「ASIA TOP GALLERY HOTEL ART FAIR」(香港)/9月「KAWAII賞2010」(渋谷),「国際アートトリエンナーレ2010」(大阪),個展「丸山 恭世」ギャラリー坂巻(京橋)/2011年「分岐点」GALLERY MOMO ROPPONGI(六本木) 他

受賞歴

VIAART2009入選/KAWAII賞2010入選/国際アートトリエンナーレ2010入選/2010年度ZOKEI賞受賞

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青木 豊

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1985年 熊本県生まれ

2008年 東京造形大学 造形学部美術学科・絵画専攻 卒業

2010年 同大学院造形研究科・美術専攻領域 修了

個展

2011 “multiprime”、hiromiyoshii、東京 2008″Emerging Directors Art Fair,URTRA 001″、spiral、東京

グループ展

2011 “夢で逢いましょう”、SPROUTcuration、東京/”MAGIC BLACK”、hiromiyoshiiroppongi、東京/2010 “Painting on the move”、hiromiyoshii、東京/”camaboco展”、東京造形大学内旧絵画棟、東京/2009 “Liste09″、WARTECH、バーゼル/”Art Basel Miami Beach”、マイアミ/”SET ON THE PLATFORM”、SPACE/ANNEX Gallery、東京/”ARTS CHALLENGE”、愛知芸術文化センター、愛知/2008″青木豊/佐藤修康”、hiromiyoshii、東京/2007″さ迷い人”、スペース蔵、京都/2005″よ迷い人”、大津町立図書館、熊本 他

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(助手:青木)

2011年度 第7回造形現代芸術家展 見出される世界を求めて

DM

本日から本学学内マンズー美術館において、第七回造形現代芸術家展が開催されています。今年度から非常勤講師に着任される先生方も多数参加されています。

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佐竹 宏樹さん

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常田 泰由さん

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村林 基さん

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原 游さん

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大橋 博さん

2011年4月6日(水)-4月28日(木)

10:00−16:30(入館は16時まで)日曜休館

入館無料

東京造形大学付属横山記念マンズー美術館

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校内の桜が花を咲かせ始めました。きっと入学式までには満開になってくれることでしょう!お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。

(助手:真之介)

訃報 鷹見明彦氏 ご逝去

訃報  鷹見明彦氏 ご逝去

つらい報告になります。

美術評論家 鷹見明彦さんが3月23日4時30分にお亡くなりになりました。

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本学でもレクチャー、合評会などにゲストとして何回も係わっていただきました。

その都度、透徹した視点とともに、作品が社会、文化に対して果たしていく役割などアーティストとして生きる指針となる言葉をのこされ、後にアーティストとして活動を始めていく彼らに様々な面でおしまぬ支援をして下さいました。

その言葉はそれぞれの様々な分岐点で前に進もうとする彼らを勇気づけ、後押ししたことでしょう。

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(2011年2月14日「Abflug2011-9つの飛行」展)

先月の2月14日も、母袋ゼミの卒展「Abflug2011-9つの飛行」展オープニングのギャラリートークにゲストとして、卒業を控える出品者にメッセージとエールを送って下さったばかりでした。

実は、氏が深刻な病の可能性があること、当日午後には受診の予約が取れ、診断如何では出席叶わないとのことは知らされていたのでした。ですからギャラリートークは別プランで準備していたところに、鷹見さんは来て下さったのでした。

当日、自宅近くの病院での受診の後、自宅への帰宅ではなく約束どおり僕らの待つ東長崎のギャラリーまで来て下さり、会場では普段と同様に静かに出品者一人一人から丁寧に聞き取りをし、作家としての心がけをメッセージに托し、そしていつものように気になった作品をカバンから取り出したインスタントカメラに収めていました。今になってしまえば、それはあるいは現像されることのなかった最後のカットになったのかもしれません。

トークの後、僕に「病院での決定的な告知、東大病院での再検査を告げられた」ことを伝え、降り始めた雪のなか画廊をあとにしたのでした。帰路、降りしきる雪のなか鷹見さんは何を見、何を考えていたのでしょうか。

その後まもなく前橋に移り闘病にはいったばかりのあまりにも早い訃報でした。

こうしているだけでも、数限りない記憶が蘇ってきます。僕の展覧会のほとんど全てを観ていた氏は僕の作品の導き人であり、作品の中枢的な存在である“TA”系の形成の立会人でもあり、その“TA”の命名にも鷹見さんの名は決して無縁ではなかった。まさに僕の作品の伴走者でもあり、僕が最初に書いた論文草稿時の第一番目の読者でもありました。

電話はいつも一時間をこえたのでしたが、その声を耳にすることはできません。筆圧の弱いあの細身の文字の手紙が届くこともなく、その更新は断たれてしまった。

彼はいつも遠いところ、高いところを見ていた。

11日に起きた大震災、その後も続く余震、収束を見ない原発問題、真実がどこにあるかがわからない情報、そしてその過剰反応のなか,日本は今揺れ続けている。

それは想定、予見することのできなかった学問、学究の根本に揺さぶりがかけられ、あらゆる専門性そして個人は問われ、それぞれの胆力は試されているかに見える。

地平から本の少し浮いた場にその「現出性」を求める絵画もまた揺れる大地からの遊離が故に、そして聖顔布が絵画の一つの起源であるように「救済」にその使命を持っていた美術の果たす役割は問われている。

常に美術の役割を求め、その力を信じていた鷹見さんが、今大きく揺れる地上にないことの辛さは計り知れない。

年賀状は毎回 空の写真でした。それはあのカメラで、氏が心動かされる空を目にした時に撮っていたものだったのでしょう。

そして今は、その空の人となってしまった鷹見さん。
現出の場の更に上方の人となった鷹見さん。

常に美術の可能性を信じ、若い作家の可能性を信じ、寄り添い支援した鷹見さん。
澄み切った清流のような鷹見さんだった。

空の人となった鷹見さん、

どうか今までのように見ていて下さい、高い空から。

僕らがこれからどのように応えていくかを、そして更新が断たれることのないことを。

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(年賀状 2004年)

鷹見さん

安らかにお休みください。

心よりご冥福をお祈りいたします。

再度、有難うございました。

合掌。

2011.3.29    母袋俊也

追記

「鷹見明彦さんを偲ぶ会」(仮称)が計画されているとのことです。

日時、場所等確定した時点で本ブログにてお知らせする予定です。

卒業生、在校生で、鷹見さんへの想いのある方へ

造形大としてどのような形でできるか今の時点では定かではありませんが、
「鷹見さんへの想い」として、故人への想いのようなものを、みなさまからお受けしたいと思います。
想いのある方は、下記、東京造形大学絵画事務室までEmailにてお寄せください。

kaiga@zokei.ac.jp

(助手:真之介)

助手送別会3/30,2011

3月いっぱいで助手の二人、原田さん、平嶺君任期終了にともない退任することになりましたが、学生企画の送別会が行われました。学部生有志が非常に凝った映像を作ってくれていて、その上映は多いに盛り上がりました。いまだ、震災の影響がある時勢ではありますが、これで大学を去る二人をどうしても送りたいと学生が集まった、こうしたいつの時代も変わらぬ情のあるイベントはお許しを願えればと思います。

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映像はアニメあり、二人に扮した寸劇ありの盛りだくさんで、二人を歌ったオリジナル曲まで作られ非常に楽しめました。学生達の厚意に二人とも目に光るものがあり、二人にとって院、助手期間を通した卒業式になったようです。

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集合写真と花束を持った原田さん平嶺君です。

(教員:近藤 昌美)


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