2012年12月20日 カテゴリー:その他
卒業生の北村昴陽さん(’08学部卒業)のプロジェクトをご紹介します。今回のプロジェクトは純粋にアートとしてのものではありませんが、絵画専攻から巣立って間もない北村さんがこうした一件商業的な企画にも関わって来ていることが興味深く、在校生の皆さんの卒業後の活動のヒントにもなると感じたからです。
北村さんは、卒業後テレビ制作会社に就職後、現在はフリーランスとして活動しています。この企画はハッサクという柑橘類の生産農家のご実家と郷里の企業を巻き込み、海外の見本市に出展しようというプロジェクトです。
絵画専攻で培った作品力の発露として、こうしたエネルギーも評価したいと思います。下記は本人の弁です。
「このプロジェクトを企画したのもどこかの団体の募集で支援を受けてやってるのではなくて、自分で企画しクリエーターの仲間を招集、実家の広島の農家に提案、直に、広島安芸津の酒蔵さんに訪問しスポンサーもつけました。資金調達から制作まで全部私が招集したチームで一貫してやってます。この見本市は普通企業が出店されるそうで、小さな農家や個人での出店はあまりないそうです。そこが面白いと思いました!」





「食」ももちろんアートです。こうした一件絵画とは角度が違うところからも新しいアートが生まれるかも知れませんね!?頑張って欲しいものです。
(教員:近藤 昌美)
2012年12月7日 カテゴリー:個展・グループ展
「損保ジャパン美術賞」展 FACE 2013に、本学から2名入選しましたのでご報告します。損保ジャパン美術賞展は、昨年まで推薦者による推薦方式での展覧会でしたが、今回から公募制となり、10代から90代までの作家による1275点の応募があり、その中からグランプリ他9点の受賞を含む入選69点が選ばれました。本学からは受賞こそ逃しましたが、高倍率の選考を経て2名が入選しました
http://www.art-annual.jp/news-exhibition/news/10999/

まずは、丸山恭世さん(’11年大学院修了)です。『HIROKO キャンバスに油彩 1303×1303mm』丸山さんは昨年度のシェル美術展審査員賞に引き続きのコンクール入選で、頑張っている卒業生で、現在助手を務めてもらってます。

もう1名は、室井公美子さん(’09年大学院修了)です。『聖チェチリア/Saint Cecillia キャンバスに油彩 1940×1620mm』室井さんも昨年度損保ジャパン美術賞奨励賞展、秀作賞受賞に続けての入選で、頑張っている卒業生の一人です。
卒業後もギャラリーでの個展を精力的にこなしながら、こうしたコンクールにも積極的に挑戦して行くのは大変なことですが、そうした日々の活動が確実に画家としての位置を作って行ってくれるのだと思います。後輩たちにとっても良い刺激になると良いですね。
(教員:近藤 昌美)
2012年12月5日 カテゴリー:個展・グループ展, 版表現
今年も12月初めの恒例行事となった、全国大学版画展が町田市立国際版画美術館にて開催中です。この展覧会は大学版画学会が主催し、全国の大学等研究機関で学ぶ学生の作品約250点が展覧されています。展覧会初日には学会総会、論文発表なども行われる他、学生版画作品の販売コーナーもあり、熱心な愛好家が会館前の朝早くから並んでいる程の人気です。会期は、2012年12月1日(土)〜12月16日(日) 月曜休館 平日:午前10時~午後5時(入場は4時30分まで) 土・日・祝日:午前10時~午後5時30分(入場は5時まで) 場所:町田市立国際版画美術館。是非ご高覧下さい。
この展覧会では、出品作品から学会会員の選考により30点の「町田市立国際版画美術館収蔵作品賞」が選ばれます。この展覧会には、本学からも11名の学生が選抜され出品しましたが、このうち5名がこの賞を受けることができました。この人数は全国の大学中最も多い人数であり、3年連続して5名の賞を頂くことができました。これは、ここまでの熾烈な学内選考、展示に至る準備期間を通して、良い作品を制作してくれた学生の頑張りは、まさに賞に値するものでしたが、その環境を共にした本学版表現研究指標に関わる学生と教員の皆に向けて頂けた評価でもあります。版表現の学生の皆さんおめでとう。また良い作品を作りましょう。

東京造形大学の展示壁面全体です。出品者:神山亜希子(大学院2年)、*上田裕子・河西優子(以上、大学院1年)、小笠原里美・*増田奈緒(以上、学部4年)、*市野 悠・*大場咲子・田中 茜・櫻井 想・*谷口典央・村田朋子(以上、学部3年) ー氏名に*は受賞者ー

左側:河西優子(リトグラフ) 右上段:櫻井 想(コラージュとリトグラフ) 右下段:*増田奈緒(銅版)

上段左:*谷口典央(リトグラフ) 上段右:神山亜希子(銅版) 下段左:小笠原里美(銅版) 下段中央:田中 茜(リトグラフ) 下段右:*上田裕子(リトグラフ)

左上段:*大場咲子(銅版) 左下段:*市野 悠(石版リトグラフ) 右:村田朋子(リトグラフ、コラージュ)
(教員:生嶋 順理)
カテゴリー:個展・グループ展
在校生4年生の豊田奈緒さん(卒制担当:中村宏客員教授)が、練馬区立美術館区民ギャラリー(企画展示室)で個展を開催しました。11/30〜12/2までと短い会期でしたが、普段は企画展に使用する大きな企画展示室を2室使い、大作ばかりでの展示は見応えがありました。12/1には担当の中村宏客員教授とのトークも設定されていて、卒制間際のこの時期に非常に精力的な個展だったと思います。

手前が豊田さんです。




上は、中村宏客員教授とのトークです。
画像は全ての壁面を写してはいませんが、豊田さんはこの個展の全作を今年度の半年で制作して来ました。素晴しい制作量ですし、成果だと思います。これも、ひとえに中村先生のご指導の賜物だと思いました。
(教員:近藤 昌美)
2012年11月29日 カテゴリー:お知らせ, レクチャー・ワークショップ

本学、絵画専攻概念表現非常勤講師 前沢知子先生のプロジェクトが開催されます。今回は学生達からプランを募集し、協議を重ねてきました。その結果、概念表現3年生/平田梨花子のプランが採用されました。
現在参加者を募集中です。ご興味がございましたら是非ご参加ください。
プロジェクトの詳細は以下になります。
『(仮)組替え絵画/私たちの作品を見てください@Cathey projecy』
~「『Cathey』とは自分のなりたい架空のキャラクター」by 平田梨花子(概念3年)~
着色された綿布の上で、白色の服/物(自分)にプロジェクターの映像(絵具ワークショップ)を投影し合います。「架空のキャラクター=色彩」。自分のなりたい映像の絵具に染まりませんか?
12 月4日(火)17~18 時1号館ラウンジへ白い服装で集合
設置準備・パフォーマンス・映像など、それぞれが関われる参加で OK。
まずはご連絡をお待ちしております。(準備は16時30分~)
問い合わせ 前沢 知子(概念)tomokomaezawa@gmail.com または絵画事務室
(助手:青木)
2012年11月27日 カテゴリー:個展・グループ展
銀座のギャラリーしらみず美術で、1年生基礎授業「テンペラ」の長谷川健司先生の個展が開催中です。11/19〜30。沈黙の光と題された個展で、ポストカードサイズの作品が40点出品されています。今展では比較的小さな画面サイズですが、その小ささをまったく感じさせない世界観を放っていて、見応えがありました。お勧めです!


(教員:近藤 昌美)
2012年11月26日 カテゴリー:お知らせ, 講演
2012.11.18に青梅織物工業共同組合2Fにて開催されました「アートプログラム青梅2012 学生展『地への一雫』」トークセッションについてご報告いたします。
今回、アートプログラム青梅2012学生展『地への一雫』トークセッションでは、ゲストに東京芸術大学中村政人研究室助手/藤林悠さんを迎え、アートプログラム青梅実行委員会代表/原田丕さんに本アートプログラム代表という立場から参加して頂き、東京造形大学大学院1年、野内俊輔が司会進行を務めました。
トークの中では藤林さんにこれまで作家、運営という立場で関わってきたアートイベントのお話を、原田さんにはアートプログラム青梅誕生の経緯、これまでの変遷などを話して頂きました。
お二方の芸術を取り巻く環境への価値観の違いを比べながら、地域や文化に根差したアートイベントがどのようにあるべきなのか大変貴重なお話を聞く事ができました。そして終盤には出席して頂いた学生や教授方、一般客の皆様から本アートプログラムに関しての多種多様なご意見を聞く事ができ、とても充実したトークセッションとなりました。

藤林悠さん

原田丕さん



撮影:村井旬
僕は今回司会という役目を担い、藤林さん原田さんと打ち合わせを重ねながら本番に向け構成や内容を練っていきました。緊張し望んだ本番はなかなかスリリングな瞬間の連続でしたが、とても楽しく貴重な経験をさせて頂いた事に感謝しております。今後この経験を自分自身の活動に活かし、より豊かな芸術表現を通じた交流の場を作る事ができればと考えております。
ご来場下さった皆様へ、ありがとうございました。
東京造形大学大学院1年:野内俊輔
(助手:青木)
カテゴリー:個展・グループ展
何軒かの、卒業生が展示している画廊を回ったのですが、画像を取り忘れたりで今回ご紹介するのはごく一部です。
まずは、すべて開催修了ですが、スイッチポイントでの木村彩子さん、TALIONギャラリー、JIKKAでの青木真莉子、野沢裕さん、TRANS ART TOKYOでの山口真和、田中さえ、藤原佳恵さん、ギャラリー檜での野村俊幸さんらはご紹介出来る画像が手元にありませんが、どなたも良い展示でした。
さて、画像がある2名のみのご紹介ですが、まず11/5〜11/10まで京橋のギャラリー檜プラスで開催されていた加納野乃子さん(’07年学部卒業)です。「ボーダーランド」と題された鉛筆で丁寧に描かれた作品群は、良く観ても鉛筆とは観えず、淡い墨で描かれているようです。ボーダーとはそのような意味なのかとも思いました。

本人と作品ですが画像では見えづらいですね。
次は、藍画廊で11/19〜24まで開催されていた熊谷美奈子さん(’94年学部卒)の個展です。


まるで金属のようですが、下地は紙で出来ています。
最後に、これも拝見出来ませんでしたが、11/19から25まで開催されていた「震災、原発のあとでもアート ミタカからの視座」展には、元助手の門田光雅さん、非常勤講師の安田豊さんが参加していました。
http://www.jt-art-office.com/tenant/shizaten/index.html

展示画像はありませんが、東京新聞多摩版に記事が載りましたのでご紹介します。
(教員:近藤 昌美)
2012年11月16日 カテゴリー:お知らせ
11/24〜12/1、近藤ゼミナールでの活動から生まれた展示が学内、ZOKEIギャラリーで開催されます。
ぜひご高覧下さい。

![A4½Ä_ Ê [kondo]](http://painting.zokei.ac.jp/wp-content/uploads/2012/11/ura.thumbnail.jpg)
『Correspondence/交換日記的
今展は、私のゼミの中から派生して来た展覧会である。
現在私のゼミでは学生同士の作品の相互批評を中心に行っており、その集大成として3月には学外においてゼミ展を開催する。その課程の中で、ゼミの参加学生有志がこの企画に関わっている。
私は今展に参加する有志学生に条件を投げかけた。
それは、本学の学祭CS祭の展示作品の中から、各自が最も興味を持った作者を選び、今回の展示に参加してくれるよう依頼し、その作者との間で、互いの作品を巡って、批評的な意見を交換するというものだ。
“correspondence”とは対応するということだが、往復書簡という意味でもある。手紙をやり取りする時間的余裕は今回なかったため、メールでのやり取りとし、“交換日記的”とした。
ゼミの中での教育的な意味合いもあるが、今展では、そのやり取りした文章も作品の傍らに提示し、相互批評の時間的経過とともに、それごと観者にお見せするという企画である。
3人の有志が3人の作者を選んでの展示であるが6人展ということではない。副題の(1+1)×3とはそういう意味である。
2012年11月 近藤 昌美』
(教員:近藤 昌美)
2012年11月15日 カテゴリー:お知らせ, その他, 版表現
この11月に、相模原市中央区にオープンしたコミュニティーカフェ茶蔵(sakura)さんの壁画を、本学卒業生の西平幸太さんが制作しました。このカフェは、「はなかなぐみ」という、東京音楽大学の学生達による音とお花のコラボレーション活動をされているNPO団体の方が、地域の人の交流を目的に作られたお店です。アートにも大変理解があり、そのコミュニケーションの力を求めて、お店の内装に壁画制作を依頼して頂きました。西平さんは版表現の修了生です。学んだステンシルの技法と左官屋さんの手伝いの経験を活かして、素敵な壁画を制作しました。手伝いには、本学版表現の学生が参加しています。学外で実際のお店に壁画を描いていく経験は、学内での自分の制作だけでは経験出来ない、人との交流を通した責任ある共同制作です。とても良い経験になったようです。この壁画は大変ご好評を頂き、お隣のダンス教室からもご依頼が来ました。実際に制作されている現場を、その街を行き交う人に見てもらうことは、作品の展示だけでは伝わらない部分があることを気付かせ、また人との思わぬ交流を生みます。相模原にこのようなお店が次々と出来てくると、街とアートの関係も生まれ変わっていく様な気がします。今後がとても楽しみです。
コミュニティーカフェ茶蔵(sakura) 252-0139 神奈川県相模原市中央区中央3-8-5 高橋ビル1F tel/fax 042-851-4297
制作に参加した学生 (3年生)川村 景君、千葉 敏子さん、(2年生)瀬端 秀也君、深野 宣孝君、村上 和希君、尾形 愛さん、加藤 光希さん、長谷川 由希さん、松丸 飛鳥さん 9名。


壁面にまず下塗りをしている段階です。

ステンシル(孔版)の版を使って絵を描いていきます。

版と言っても絵具の質感はたっぷりとしています。

写真にはありませんが、入口も見事なエイジング仕上げで、センスの良さを感じます。

左が西平幸太さん。エアコンにもペイントされていて良い感じです。

「はなかなぐみ」理事長の中川さん(左)と事務局長の山口さん(右)

オープニングでは東京音楽大学の学生さんによる音楽と花束を造るパフォーマンスもありました。

(教員:生嶋 順理)
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