2012年7月4日 カテゴリー:個展・グループ展
在校生,卒業生の展覧会が都内数カ所で開かれていますので行って来ました。
まずは、豊島区大塚駅からほど近いギャラリーMISAKO&ROSENで卒業生の八重樫ゆいさん(’11大学院修了、主査:近藤)の個展「初夏と習慣」です。7/22まで。
http://www.misakoandrosen.com/exhibitions/12/04/
敢えて小さなサイズのキャンバスに、自身が抱えられることを丁寧に織りなすような印象の絵画でした。静謐な豊穣感です。
次は、清澄白河のアルマスギャラリーでの2人展に原田郁さん(’07大学院修了、主査:近藤)が参加しています。
http://harmas.fabre-design.com/exhibitions/current/
「LIVING PLACES」と題され企画された今回の展示には、原田さんのシリーズのうちでも初見の夜の情景が数点展示され,興味深かったです。バーチャルな街並を丁寧な構成で絵画化するスタイルなので、夜があっても不思議ではないのですが、意外感もあり新鮮でした。
最後に日本橋のサトシコヤマギャラリーで始まった、在校生田代華子さん(院1年在学、主査:近藤)の個展です。田代さんにとって今回が初個展になるわけですが、院のスタートとしては良い企画に恵まれました。「MAZE」と題された展示は、まだ十分な力量を発揮し切れたとは言えないかも知れませんがずいぶん頑張りました。
http://tokyo.satoshikoyamagallery.com/
オープニングは在校生を中心に大勢の来客が訪れ、大盛況でした。このギャラリーはまだ若いオーナーが始めて間もないので、パーティーも堅苦しくなく良かったですね。人が多過ぎて作品を個別に撮影出来ませんでした。
田代さんと作品です。学校関係者以外の評判も聞こえて来て、まずまずのスタート、デヴューです。
(教員:近藤 昌美)
2012年6月28日 カテゴリー:お知らせ
東京造形大学絵画専攻では、2年生の授業として、「映像技法」、「立体表現」といった集中授業が行われます。これらの授業では、普段の制作とは異なった表現メディアを扱う事により、学生に新鮮な体験をもたらしてくれます。
「立体表現」においても、制作上のプロセスが違う事に戸惑いを覚えながら、3次元上に作品が生み出されます。2次元と3次元の接続詞を模索しながらの制作は、学生個々のアイデンティティーに直接信号を送るきっかけとして大きな成果が見られます。
一昨日、後期に開講される「立体表現」の事前説明会が開催されました。
三人の先生方による三コースの概要説明、注意事項などに加え、昨年まではアトリエ内にて過去の参考作品を展示、鑑賞し、課題に対する理解を深めてきましたが、本年度は学内のCSギャラリーを使用し「展示 <参考作品 2011立体表現>」と銘打った展示形式がとられています。出品は現在の3年生です。一部ご紹介いたします。
出品協力をいただいた学生の皆さん、ありがとうございました。この授業を受けて1年が経ち、作品と空間との関係性に慎重になりながら作品を配して行く彼、彼女達の姿は逞しかったです。この展示は一般開放しておりますので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。
「展示 <参考作品 2011立体表現>」
場所 東京造形大学 10号館1F CSギャラリー
開廊時間 9:00〜17:00
開催期間 6月26日(火)〜6月29日(金)
(助手:青木)
2012年6月26日 カテゴリー:お知らせ
「鯉アートのぼり」報告と参加への誘い
遅れていました「鯉アートのぼり」の報告です。震災後まもない昨年4月13日、本ブログで「鯉アートのぼり」参加への呼びかけをしました。
それは知人の美術家で、福島大学准教授渡邊晃一さんからのEメールを受けてのことでした。
メールには続く余震、収束の糸口が見えない原発問題の、渦中の福島で、渡邊さんが「鯉アートのぼり」の名のもと2つのプロジェクトを始めていることが記されていました。
一つは福島大学の学生とともに福島市内の避難所の子供たちと「鯉のぼり作り」のワークショップ展開であり、もう一つのプロジェクトは、5月、こどもの日前後から一ヶ月間、子供たちやアーティストの描いた35×70cmの鯉のぼりを応援旗として福島市内の町中広場で、鯉のぼりを展示、街を飾るというもので、鯉のぼり制作の参加者を募る内容でした。
そして容易にその活動の苦戦している様子が垣間見えたのでした。
僕は活動を始めた知人の気持ちのせめてもの後押しになればとの思いから本ブログで呼びかけました。
文末には、「圧倒する現実世界を前に、美術の使命、立場そしてその限界と可能性も含め、それぞれ熟慮の日々と思います。それぞれ考えてみてください。僕も一点制作予定です。」と結びました。何人かの人が、自問の後に参加を申し出てくれました。
14尾の鯉のぼりは4月末には福島大学に宅配便で送付。当初予定していた街中での展示終了後も、下記添付画像のように福島市街地、福島県立美術館、福島県立博物館、沖縄ぶんかテンプス館、喜多方大和川酒造北方風土館、郡山市立美術館、など展示が継続され、夏に開催される福島現代美術ビエンナーレにも展示されることになりました。改めて参加してくれた滝川おりえさん、藤原佳恵さん、大城夏紀さん、蝦名貴徳さん、大平歩さん、上岡葵さん、清原亮さん、生井沙織さん、佐々木耕太さん、今井貴広さん、柿木ひとみさん、並びに前沢知子先生に感謝の意を表したいと思います。また参加してくれた人だけでなく美術の役割、自身の表現内容との相関などを熟慮の結果、見合わせた人たちもいたことでしょう。その人たちにも感謝したいと思います。
実は、過日渡邊さんと会う機会がありました。
当初こどもの日に向けた一時的プロジェクトとして考えられた「鯉アートのぼり」は、残念ながらも長い戦いを覚悟することになった福島で応援旗としての本プロジェクトは恒常的に継続展開していくことにしたいとのことでした。
現時点では鯉のぼりは2000尾を超えているそうです、今後は10000尾を目指すとのことでした。
ここに再度参加してくれる人を募ります。
7月後半発送を目標に募集します。
詳しくは絵画事務室まで。
母袋俊也
(Maruyama)
(助手: yasuyo maruyama)
2012年6月17日 カテゴリー:その他
女子美術大学の大森先生と、助手の杉山さん、院生、学部生17人ほどが本学に来校されました。横浜線沿線同士なのですが、なかなか交流が出来なかったので、今回は私、近藤と大森先生の個人的なレベルですが、まずは両校の学生を紹介し合い、話をして行くきっかけを作ろうということで、今回の来校をお願いしました。
先頭が大森先生です。
学内のギャラリー、絵画アトリエなどを一通りご案内しました。
お互いのポートフォリオを見せ合いながら、学生通し意見を述べ合いました。今回は時間がなかったので、たいした内容まで踏み込めなかったですが、今後一緒に何か出来たら良いという感触を得ました。
女子美の院生を中心に作品ポートフォリオを観させてもらいましたが、本当に面白い作品が多く、刺激になりました。大学が違うと同じ絵画系専攻であってもずいぶん作品の見え方が違います。単に、学生が交流するというだけに留まらず、都内の美大教育の社会的な意義など、教員同士も広く話し合って行けたら面白いかも知れませんね。
(教員:近藤 昌美)
カテゴリー:講演
「形象3年展」の関連企画で、コレクターの宮津大輔氏をお呼びして講演をしていただきました。宮津氏は、サラリーマンコレクターとして実に多くのコレクションをお持ちでまた、その活動を書籍にも著し出版されてもいます。講演タイトルは「美大生としての可能性」ということで、学生達の未来を実にポジティブに語ってもらいました。もちろんその上で学生中にやっておかなければならないことなど、厳しい一面もあり、学生達には本当に良い機会でした。参加学生は。他指標、学年を越えて80名ほどで、講演会後の質疑応答も多く、大盛況でした。
講演会後は、開催中の「形象3年展」の会場へ場所を移し、展示作品をひとつひとつ観て、コレクターとしての感想を話していただきました。これも、学生達に取っては、日頃の教員からの意見ではないものが聞けて刺激的だったのではないでしょうか?
宮津氏はこの後の打ち上げまでお付き合いいただき、学生には貴重な体験が出来ました。本当にありがとうございました。
(教員:近藤 昌美)
2012年6月14日 カテゴリー:個展・グループ展
学内ZOKEIギャラリーで、形象表現研究指標3年生の展示が開催中です。これは、前期の今までの2課題を展示してみようという意図で企画したものです。形象3年全員が作品を展示しています。学内展ですが、アトリエから作品を出すことは、講評のような内側での作品説明とは違い、学生個々人に責任も生まれ良い体験になったと思います。
http://www.zokei.ac.jp/works/details.html?id=304
作品それ自体は、まだまだ未熟ですが意欲は高まって来ているようで、これからが本当に楽しみです。
(教員:近藤 昌美)
カテゴリー:個展・グループ展
教員や卒業生が何人か展覧会を開催中ですので、観て来ました。
まずは、名誉教授の原健先生が銀座のギャラリーしらみず美術で3人展を開催中です。6/15まで。
お会い出来ませんでしたが、相変わらず美しい作品でした。
次は、青山での「不動産とアーティストによる共同プロジェクト」という興味深い企画の、アオヤマクライム展です。
これは不動産の空き室に作品を展示することで、物件探しの集客と展覧会を両立させるという双方にメリットを生み出そうという企画で、いろんなことを考え出すものだと感心します。
今回は六本木ミッドタウンからもほど近いビルの2フロアを使って6人のアーティストが作品を展示していました。その内の4人が卒業生です。
賃貸物件を痛めないような展示ですが、それも面白いですね。今回は浅野彌弦さん、門田光雅さん、平丸陽子さん、安田豊さんの4人の卒業生が参加していました。上は会場で案内してくれた浅野さんと作品です。
最後に、渋谷ヒカリエ、8/ART GALLERY/TOMIO KOYAMA GALLERY での大竹利絵子、川島秀明、小出ナオキ作品展です。川島さん、小出さんは卒業生です。このギャラリーはヒカリエオープンとともにダミアン・ハーストの展覧会で始まりましたが、今展は2回目です。オープンの時にはこの隣のスペースで、やはり卒業生の大野智史さんが展示していたのですが、観そこないました。
手前の立体が小出さん、壁のペインティングが川島さんです。
こちらが川島さんの作品です。
(教員:近藤 昌美)
2012年6月9日 カテゴリー:個展・グループ展
卒業生が何組か展覧会を開いていますので、観て来ました。
まずは、銀座のギャラリーQで今年学部を卒業した佐々木耕太さんと松本加奈さんが2人展を開いています。卒業記念展といったところでしょうか。2人とも大学の近くにアトリエも確保し、制作を継続する条件はしっかり確保しました。
http://www.galleryq.info/exhibition_now/exhibition_now.html
オープニングは盛況で作品がよく見えませんでした。上、中は佐々木君の作品、下は松本さんの作品です。
次は、京橋の南天子画廊で始まった箱嶋泰美さん(’02年学部卒業)の個展です。
http://nantenshi.com/exhibitions/hakoshima120604.php
上は作品と本人です。小林先生ご満悦。
最後に埼玉県川越市の三番町ギャラリーでの三井美幸さん(’09年大学院修了、主査:近藤)の個展です。会期は17日までの金曜から日曜です。
http://www.isize.com/area/shop1201446/
三井さんは昨年のINAXギャラリー(現LIXILギャラリー/http://www1.lixil.co.jp/gallery/contemporary/detail/d_001875.html)での個展やアートチヨダ3331での展示など頑張っている卒業生です。上は本人と今展の企画者の本学彫刻専攻の小野寺先生です。会場が盛況で作品単独で撮れませんでした。
(教員:近藤 昌美)
2012年5月29日 カテゴリー:個展・グループ展
’05年学部卒業の荻原貴裕さんがさいたま市浦和で個展を開催中ですので行って来ました。6/18までの土、日、月のみ開館。駅から10分ほどの調神社にほど近い古民家「関井記念館」をアトリエとして使っている荻原さんが「無益な人の耐久性」と題して個展をしています。関井記念館とは大家さんの名前にちなみ自分たちで命名したものです。
http://sekiikinenkan.jugem.jp/
ガラス戸の反対側からの投影です。
1、2階を全て使ったインスタレーション作品は、破綻と創造の際を行き来するような印象で、タイトルの「無益な人」のイメージそのままですが、不思議と面白さがあり惹かれます。悪ふざけを大まじめにやるような、そして漫画家のつげ義春と三浦じゅんを下敷きにしながら、荻原君なりの個性が見て取れ興味深かったです。会期中は何度かパフォーマンスも予定され、楽しめそうです。
上は真っ暗な部屋の作品を懐中電灯で観る小部屋での本人ですが、彼のような伝統的な美大教育を良い意味で裏切ってくれる卒業生作家がいることも良いことだと思いました。
(教員:近藤 昌美)
2012年5月28日 カテゴリー:個展・グループ展
5/26土曜日、2〜4年生有志でギャラリーツアーに行って来ました。2年生はまだ画廊回りをした経験がない者も多く、それならばと一緒に回ることにしたのです。しかし、土曜も教職関係の授業がある学生も多く全員というわけには行きません。授業が終わり次第駆けつけた途中参加者も含めて総勢16、7名でした。
今週はOBが実に6軒の画廊で個展やグループ展を開催中で、同じ教育課程を経た先輩の展示を観るということはすごく良い勉強になります。
まずは外苑前に集合して、すでに取り上げてあるトキアートスペースの飯沼知寿子さんの展示からです。
オーナーのトキさんからお話を伺いました。
次は銀座に移動して、銀座、京橋で8軒ほど回りました。その中でもなびす画廊ではOBの鈴木俊輔さんが企画展に参加しています。(取り上げ済み)京橋の椿画廊では岩渕華林さん(’11院修了)が個展中でした。
http://www.gallery-tsubaki.jp/2012/0519gt/0519gt.htm
日本橋ではサトシコヤマギャラリーで門田光雅さん(取り上げ済み)の個展を観て、清澄白河へ移動。
上はサトシコヤマギャラリーの様子です。
清澄ではまずアルマスギャラリーの高橋大輔さんの個展(取り上げ済み)を観て、小山登美夫ギャラリーなどが入居しているコンプレックスを見学。ここも初めての学生も多かったですね。
皆さんさすがにお疲れです!
最後に両国のギャラリーMOMO両国で、この日から始まった室井公美子さん(’09院修了)の個展オープニングへたどり着きました。
http://www.gallery-momo.com/GALLERY_MoMo/current-ryogoku-j.html
銀座や清澄も初めての2年生などはギャラリーのオープニングに顔を出すのも初めてです。華やかな雰囲気の中心に作家がいる風景を見ることは、きっと彼らの将来のために役立つはずです。
絵描きは、当たり前ですが生の絵を実際に観ないと勉強になりません。画集やネットでは表面的な情報しか手に入らないものです。
作家の室井さんから説明を受けているところです。今回の室井さんの個展は損保ジャパン奨励賞展で秀作賞を受賞した作品も展示され、新しいスタイルも試され力作ぞろいでした。
(教員:近藤 昌美)
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