2011年10月19日 カテゴリー:個展・グループ展
ようやく横浜トリエンナーレを見て来ました。
絵画専攻関係者は、卒業生であり現在形象表現研究指標の講師の薄久保先生と、やはり卒業生でかつて広域表現研究指標の講師をしてもらっていた田中功起さんが出品しています。今週末には薄久保先生の個展も始まりますので、その前に見ておこうと行って来ました。
http://www.yokohamatriennale.jp/
横浜美術館のエントランスホール風景です。薄久保先生のも田中功起さんのもこの美術館にあります。
今夏の田中さんの個展は見損ねてしまいましたが、今回の展示もいかにも田中功起色満載で楽しめました。彼の作品はいつでも、アートの歴史や文脈をはぐらかせてくれ、私達の立ち位置を再考させる仕組みを内在しているようです。
薄久保先生のペインティングです。これらは新作ではなく、実に大学院の頃の作品ということです。学生の作品とは思えぬ力量を既に有しているのがわかりますね。今週からの個展の新作が楽しみです。個展の案内は下のurlを参照にしてください。
http://taimatz.main.jp/exhibitions.html
今回のトリエンナーレは、今春の未曾有の震災を乗り越えて開催されたわけですが、アートの世界でのその復興の象徴といえるのかも知れませんね。まだの方は会期も残り少なくなって来ましたので、見てみてください。
(教員:近藤 昌美)
2011年10月18日 カテゴリー:未分類
本学大学院修了生の展示が開催中です。
表参道画廊では石崎未来さん、上原有美子さん、平野紋子さんの三人展です。それぞれに仕事を持ちながら制作を続けています。在学中も良く制作していた3人です。お互いに刺激し合いながら制作する楽しみを感じ合っているようです。版画ばかりでなく油彩やコラージュなど表現方法も広げています。今後の活動も楽しみです。
石崎未来さんの作品 自製の手漉き和紙に木版
上原有美子さんの作品 リトグラフとコラージュ
平野紋子さんの作品 これはアクリル画ですが、他はステンシルやシルクスクリーン
六本木の605版画倶楽部では、本学助手の木下直耶君の個展が開催されています。六本木605版画倶楽部 106-0032 東京都港区六本木7-5-11 カサグランデ・ミワ605
トナーで描画した繊細な調子を透明感ある美しい色彩のリトグラフで表現しています。モチーフとなるのはネット上から拾い上げた様々な画像ですが、その図像の意味が分かると浮遊間のある形と色の意味も伝わって来ます。是非ご高覧下さい。
(教員:生嶋 順理)
2011年10月16日 カテゴリー:その他
1950年代から続くシェル美術賞の受賞者の発表がありました。
http://www.showa-shell.co.jp/society/philanthropy/art/winners2011.html
http://www.showa-shell.co.jp/press_release/pr2011/1013.html
大賞であるグランプリは逃しましたが、次点である審査員賞3名のうち2名が絵画専攻の学生と卒業生でした。
本江邦夫賞は、形象3年生の阿部睦さんです。この作品は前期授業課題でしたが、我々教員からも高評価でした。
家村珠代審査員賞は、丸山恭世さんです。彼女は今年大学院を修了し現在助手を務めてくれています。来月にはニューヨークでのグループ展もあり、来年早々には個展も控えていて近年その評価も高まって来ている中での受賞です。また、入選者として今年院を修了した佐藤理恵さんも入っていました。こうしたコンクールは学生が自主的に応募しているわけですし、教育上の目的とは相容れませんが、学生が社会での生き残りを模索し、互いに知り合いの先輩後輩が刺激し合って頑張っているのは教員としても嬉しいものです。
(教員:近藤 昌美)
カテゴリー:その他
絵画アトリエがある新棟CSプラザ1階の画材店で働いていた大窪美咲さんが都合により辞めることになり、学生主催で送別会が開かれました。大窪さんは多摩美の日本画から本学の大学院に進学して来ました。院を修了後(09年、主査教員:松尾)作家活動を続けながら画材店で働いていました。彼女の個展等はこのブログでも何回もご紹介済みです。現在の在学生にも慕われ今回の送別会も大盛況でした。
概念表現の3年生が中心になり、今春の助手の送別会と同様、オリジナル映像がオリジナルの曲とともに上映されました。手間のかかった制作作業は彼女に対する親愛が良く現れていて、いかにも美大らしく教員としても感心しました。
オリジナル楽曲CDとDVDまでプレゼントされました。
版表現の木下、生島先生と。右端は以前講師をしていただいていた筆塚先生ですが、わざわざこの送別会に駆けつけて来られました。こうした、小さなイベントにこそクリエーターの集う美大らしさが現れるのかも知れませんね。大窪さんのこれからの制作活動も期待したいと思います。
(教員:近藤 昌美)
2011年10月12日 カテゴリー:個展・グループ展
概念表現の3年生の益子未知君と宮崎夕佳さんが2人展を開いていましたので行って来ました。神田神保の”CORSO”というギャラリーで15日まで。今展の二人は3年次に美術系専門学校から編入して来ました。二人の作品様式はそれぞれ風景を中心とした具象と抽象というようにまったく異なりますが、二人とも編入以来制作量も豊富で、頑張ってきた成果が今展にも現れていました。
上が益子君、下が宮崎さんの作品です。
(教員:近藤 昌美)
2011年10月9日 カテゴリー:個展・グループ展
担当する学生から参加しているグループ展のDMを貰ったので行って来ました。さいたま市の浦和区、北浦和駅東口の近くにあるギャラリーで、初めて訪れました。北浦和には駅の反対側に県立近代美術館もあり、ギャラリーがあるのも不思議ではないのですが、初訪問です。画廊企画グループ展 2011Vol.3『版』と題された展覧会ですのでてっきり版画の展示かと思ってましたが、私の担当学生はしっかりペインティングで参加しておりました。7名の参加者のうち4名が本学在校生、卒業生でした。http://artplacek.sakura.ne.jp/1110han.html
形象表現研究指標3年の田神光季さんのペインティング作品です。彼女はここ数ヶ月でそのスタイルを変化させて来ていて、成長して来ました。
版表現3年の岡崎詩をりさんの作品です。
版表現4年の安楽光海さんです。この二人の版表現の学生は、初めてその作品を見ましたが、それぞれ学外に向けて活動を始めているのは良いことです。
最後に01年学部卒業の浅野彌弦さんです。彼は半年ほど前にこのギャラリーで個展を開いたのですが、DMを貰っておきながら行けませんでした。近年、写真、立体、絵画と幅広い制作を精力的に発表しており活動的な卒業生です。
展示発表も都内だけに限らず、いろいろな街のいろいろな場所で行っていくということはアートの本分に即した素晴らしいことだと思います。
(教員:近藤 昌美)
2011年10月7日 カテゴリー:お知らせ, レクチャー・ワークショップ
著書「完版 ジャコメッティ手帖」、「ジャコメッティ エクリ」で知られる
ジャコメッティ研究家 武田昭彦氏を招いてのレクチャーと対談。
第1部: 武田昭彦レクチャー 15:00(4限)〜
《Looking at Giacometti あるいは貧者の芸術》
第2部: 武田昭彦×母袋俊也 ダイアローグ 16:40(5限)〜
《ジャコメッティ あるいは3月11日以降の芸術》
講師:武田昭彦(ジャコメッティ研究家、美術評論家)
進行:母袋俊也
日時 2011年10月11日(火)15:00〜18:10
場所 東京造形大学内 4-E教室
造形大学交通案内、地図はこちら
JR横浜線 相原駅よりスクールバス5分(徒歩15分)
住所: 〒192-0992 東京都八王子市宇津貫町1556番地
(助手:真之介)
2011年10月6日 カテゴリー:個展・グループ展
客員教授の中村宏先生の個展が銀座4丁目のギャラリー58で始まりましたので行って来ました。10/3〜22まで。
http://www.gallery-58.com/
中村宏先生は長く本学に関わっていただき、現在も客員教授としてゼミナールと卒業制作担当を受け持っていただいています。50年代初頭から活躍され、間もなく80歳を迎えられるわけですが、まったく年齢を感じさせることがない情熱で学生指導に当たっていただいています。
今回の個展は「一点消失」と題された、画面中央に消失点をもうけたシリーズの絵画作品群ですが、一べつで中村宏先生の作品だと訴えかけて来る作品様式の強さはさすがでした。
教え子の4年生達に囲まれて。
オープニングパーティーは大盛況でした。
盟友でもあり、この画廊で開催された「R70」展でのメンバーでもある伝説のパフォーマー秋山祐徳太子さんも駆けつけておりました。
中村先生は来年度もゼミナールと卒制担当をお引き受け下さる予定です。本学絵画専攻の御大として、これからも増々お元気でご指導をいただきたいと思います。
会期中にはトークイベントもございますので、添付してあるギャラリーホームページからご確認の上、ぜひご覧になってください。
(教員:近藤 昌美)
2011年10月5日 カテゴリー:個展・グループ展
卒業生や、助手、在校生が学内ギャラリーや学外の画廊で展示をしていますのでご紹介します。
まずは、学内 大学院棟内の ZOKEI GALLERY において 「assist」と題した、彫刻専攻と機材管理室付きの助手5名によるグループ展です。10/3〜14。機材管理室の2名は絵画出身です。彼らは日常の助手業務を全うしながら日々制作に励んでいるわけですが、彫刻と機材管理の助手達の合同展は初の試みだと思います。
会場風景です。さすがに各人のレベルは高いですね。
石田文さん(07年学部卒業)の作品です。今年の表参道画廊での個展は残念ながら行けませんでしたが、クオリティが上がって来ているのがわかります。
この2点は鎌倉明弘さん(04年学部卒業)の作品です。彼は先日のターナーギャラリーでの個展に続いての大作の展示で、作品も非常に充実して来ました。上はホットプレートで溶かしたホットボンド(熱溶融性接着剤)を使っている作品、下は彼の制作の中心的な、綿棒で作られた巨大な回転する構造体です。
次は同じ学内の別のギャラリー、CSギャラリーで個展を開いていたのは大学院2年の大城夏紀さん(主査教員:母袋)です。CSギャラリーは新棟絵画アトリエがあるCSプラザ1階にある新しいギャラリーです。大城さんは早稲田大学を卒業後、美術系の専門学校を経て本学大学院に進学して来ました。今回は広いスペースを使った意欲的な展示でした。
上は作品と本人です。今後は学外での活動に期待したいですね。
次は京橋のギャラリー檜plusで開催中のplus展Part4に出展中の加納野乃子さん(06年学部卒業)です。
http://www2.ocn.ne.jp/~g-hinoki/2011_second_half/11plus4_e.jpg
彼女の作品は非常に淡く繊細なので画像には写りづらいのが残念です。
(教員:近藤 昌美)
2011年10月3日 カテゴリー:個展・グループ展
今週も在校生や卒業生が都内のギャラリーで展覧会を開催していますので見て来ました。(9/24〜10/22)
まずは、マキファインアーツで個展開催中の池田衆さん(03年学部卒業)です。今年はワンダーサイト本郷、香港のギャラリーでの個展に続き今回は3回目の個展と、評価も非常に高まって来ています。
http://www.makifinearts.com/jp/exhibitions/another_yesterday.html
自身で撮影した写真の一部を切り抜くという技法ですが、まったく印象の違う世界を見せてくれます。
次は、西荻窪の「数寄和」で個展を開催中の坂田祐加里さん(09年学部卒業)です。このギャラリーは滋賀県の大津にも店がある表具を専門する会社で掛軸や額の表装に使われる織物や和紙を扱っています。その店内がギャラリーになっており、坂田さんは数寄和大津の個展に引き続きの個展です。(9/16〜10/7)
http://www.sukiwa.net/artnews/2011/0901/SY_exhibit.html
坂田さんは学生時代から一貫して和紙に墨での描画をそのスタイルとしています。今回は和紙を多数画布に表装した大作など、非常に意欲的な個展でした。
次は、3331アートチヨダ内のバンビナートギャラリーでのグループ展に参加している清原亮さん(院1年生、主査:母袋)です(9/14〜10/2)。今回の展示は、このギャラリーが昨年に引き続き2回目となる学生などの若い作家を集めた展覧会で、他の出品者も他の美大生でした。
http://www.bambinart.jp/exhibitions/20110914_exhibition.html
画像を規則的な筆致でドット画のように描いているようです。
最後には、代官山のアップステアーズギャラリーでの上岡葵さん(院2年生、主査:高橋)、宮越梨実さん(院2年生、主査:高橋)の2人展です(9/28〜10/3)。アトリエでの実直な制作時間を反映した、良い展示でした。この時期は、修了後の準備等で多忙なはずですが、その中できちんとした制作を見せてくれました。
http://www.superplanning.co.jp/upstairs/05_Folder/2011/0928.html
上から上岡さん、宮越さんの作品です。
左から宮越さんと上岡さんです。それぞれの作品を背にしています。修了後も元気に活動していってもらいたいものです。
(教員:近藤 昌美)
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