2010年6月12日 カテゴリー:形象表現




6/10、11と形象表現研究指標2年生の講評会が開かれました。今年度の2年生は25名ですが、それを2日に分けてそれぞれ教員3人ずつで講評採点しました。課題は「今の考えを形にしてみる」と題し,各学生が指標教員5名との面談を通して、作品の方向性を話し合い、各自の方向性で制作するという各々の作りたいことが担保されるような課題ですが、1ヶ月ほどの間に50〜80号2点提出と、2年生としては非常にハードルを高く設定してあります。2点出すということで、作品スタイルに関する責任が当然意識されます。また、授業時間以外にも自主的に制作するようになり、制作習慣を涵養するための課題でもあります。すべての学生が、意欲的な作品を提出して来て、非常に良い講評会でした。上のそれぞれの画像はすべて一人一人の作品提出量です。素晴らしいですよね!



講評の後は打ち上げです。先ほどまで講評をしていたアトリエで、まだ作品が掛かったままでの打ち上げです。アーティストはある意味非常に孤独ですからこうした同期とのコミュニケーションは非常に大切です。卒業してからも濃密なつながりを保って行くのにはこうした在校時の交流が不可欠です。また,教員とは講評で話し切れなかったこと、聞き切れなかったことなどを時間が許す限り話せる機会でもあります。1年生の集中基礎授業、工芸理論(技法材料)の先生方も夕方まで待っていてくれ参加されましたし、院の学生も数人顔を出しました。打ち上げ中には壁にオーストリアのアーティスト、ヘルマン・ニッチのパフォーマンスヴィデオが上映されました。刺激的な内容ですが、アートの奥深さを実感させてくれます。皆さんご存知ですか?
(教員:近藤 昌美)
カテゴリー:新アトリエ情報


仮囲いも外され、外構の植栽や植え込み,アプローチ等の工事も進んでいます。
(教員:近藤 昌美)
カテゴリー:版表現
6月11日(金)に版表現研究指標の講評会が行われました。
出張の木下先生は欠席でしたが、木村繁之、安田 豊、高浜利也の先生方と生嶋が講評を担当しました。
まずは午前中3年生22名の作品講評です。3年生では各自の選択した版種を中心に制作を進めます。また前期には版画集制作も一つの課題とし、3年生全員で限定数23部の版画集を制作しました。

広い部屋の壁面に作品を簡単に展示し、皆でここまでの制作を確認します。


皆へ自分の制作についてのコメントを述べます。ちょっと緊張しますが、話すことも大切ですね。

他の人の講評を聞くこと、そして自分も参加して考えることは大事な勉強です。でもリラックスしてやりましょう。
さて、午後は2年生の講評会です。2年生は銅版と木版を2週間ずつの期間で制作しました。
銅版はエッチングを中心に小さい版で2,3点制作、木版は各自の版木を持ち寄り、他の人の版も使って様々な重ね刷りを油性インクで試します。
前期の間に4つの版種を経験し、自分にどんな版種が合うか探ります。そして少しずつ中心になる自分の版種と技法を極めていきます。今はその第一歩です。



1日通しての講評会のあとは、やっぱり打ち上げです。この日は2年生が担当してくれました。すっごく美味しいお料理が沢山並びました。



沢山食べて喋って次の制作への英気を養いましょう。
(教員:生嶋 順理)
2010年6月11日 カテゴリー:パフォーマンス公演, 広域表現
4週間にわたったワークショップの最終日。4チームにわかれた学生達によるパフォーマンスの公演日です。どのチームも前日のリハーサルを通して浮かび上がった問題点に大幅な修正を加えての、力のこもった内容でした。このパフォーマンスでは、何かを見せるのではなく、経験を作り上げることが目指されましたが、チームごとに様々な工夫をこらして観客全員を作品の中に引き込むことに見事に成功しました。チームメンバーのはたらきかけによって少しずつ観客が動き出し、次第にそれが一つの渦のように相互に作用し合っていくようになる様子は圧巻でした。

チーム三大テノール:「理想の集合」
観客に伝達ゲームへの参加を呼びかけます。一連の動作を3人の演者が「ポエム」「体の動き」「音」の要素に分解して伝えます。観客は進行役の指示に従い、次々に伝えて行きますが、次第に情報が混乱し、また減少していきます。次にバドミントンのラケットやなわとびなどの遊具が渡され、「遊んでください」と告げられます。最後に遊びに使った道具が床に並べられ、それらを順番に用いながら、3人の演者が最初に演じた一連の動作の正体を明らかにしていきます。

チーム西東京旅客鉄道株式会社:「彼女は揺さぶり、惑わし、動かない」
ぶつぶつとつぶやきながら、宛名の書かれたおびただしい数の封筒が女性演者によって壁に貼られていきます。別のチームメンバーが、女性が書いた手紙を観客に配りはじめ、観客はそれを読み始めます。しばらくして観客はその手紙への返事を書くように指示されます。書いた返事は封筒にあわせて壁に貼られていきます。さらに観客は貼られた返事のどれかに、「彼女」になったつもりで返事を書くように指示されます。

チームnienie:「さぐる」
一端廊下に出された観客は、アイマスクをして暗い部屋に一人ずつ通され、立つ位置を指示されます。部屋の中には嵐のような音が流れています。すべての観客の中から数名が選ばれ、そのまま床に座って室内に流れている音を紙粘土で形にするように指示されます。他の観客はアイマスクを外すことを許され、室内には嵐の映像が流されていることに気づきます。チームメンバーが小声で色々な質問をしていきます。次第に会場にいる全員が、そこで起こっている出来事に静かに巻き込まれていきます。

チームiijimasan:「なげつける、はねかえる」
観客は全員大きな番号札を胸につけて、会場の中央に集められます。仕切り壁の上部に設置されたビデオカメラ越しに、隣室にいるチームメンバーが「ピコポコ君と10回言ってください」、「反復横跳びをしてください」、など次々に指示を出していきます。指示の内容は「笑ったまま将来について考えてください」、「あなたは蝶です、自由に飛びまわってください」などエスカレートしていくとともに、「ちゃんと考えろよ」とか「もっと口角を上げてください、さがってますよ」とかヤジがはいってきます。最後は円になって座るように指示され、チームメンバーが現れて観客に質問していきます。

最後に学生と観客全員が輪になり、チームごとの講評と観客との意見交換が行なわれました。今日の公演には、映画専攻領域の学生さんに加え、諏訪教授も参加してくださいました。専攻領域を超えての講評会は、双方の学生にとって得がたい刺激になったと思います。
広域2年生はこのワークショップを通して、表現することについての幾つもの新たな経験をしたことと思います。河村美雪先生、連日にわたる刺激に満ちたご指導ありがとうございました。
(教授 有吉徹)
(助手:真之介)
2010年6月10日 カテゴリー:個展・グループ展
今週も在学生,卒業生の学外展示が続きます。

まずは、トーキョーワンダーウォールでの04年学部卒業の池田衆君です。トーキョーワンダーウォールはご存知のように、若手アーティスト育成のために東京都が行っているコンクールです。池田君は大賞に続く審査委員長賞を獲得しました。これは,都庁での展示風景です。6/4〜25まで。土、日、祝休み。

撮影した写真を切り抜いてある,写真と切り絵が合体したような不思議な視覚体験です。非常に独創的です。

次は,人形町のスペースアネックスギャラリーで6/1〜10まで開かれている,概念系4年生の4人点「flap 」展です。ここは商空間創造企業をうたう株式会社スペースが学生クリエーター支援のための無料で貸し出しているギャラリーです。


出品者の一人、清水信幸君です。

4人とも非常に完成度も高く、充実した展示でした。

次は、京橋のギャラリー坂巻企画の湯浅加奈子さんの個展です。彼女は院の1年生(主査、高橋)です。このギャラリーでは2度目の個展で、「TOMORROW IN THE PARK」とタイトルがつけられています。6/7〜7/3まで。

次は、日本橋のギャラリーショウコンテンポラリーアートでの、ミニ個展「だいたい2畳の週替わり展」の王タンカ君の個展です。まさにミニ個展でしたが、彼は昨年院を修了して、このギャラリーですでに大きな個展を開いています。今回は所属若手作家のミニ展のようです。6/12まで。

最後は神保町の文房堂ギャラリーで開かれている、「アウトレンジ2010」展です。参加各大学の教員が一人ずつ学生を推挙して展示する形式の展覧会です。本学からは1年生工芸理論の教員西島先生が推薦した山田梨恵さん(主査、近藤)が参加しています。この日はオープニングでしたが、大盛況でした。6/22まで。


挨拶する西島先生と山田さん。背景は山田さんの作品です。

展示風景です。

オープニングは大盛況でした。この企画は元本学特任教授で現在芸大教授のOさんが始めて5年目になりますが、若手を育成しようという主旨には非常に賛同出来ますね。二次会も盛況で半数近くが造形大関係者でした。一人のグループ展の初日に同じ院生が学年を問わず駆けつけていて,アーティスト同士の絆も感じさせます。
(教員:近藤 昌美)
2010年6月7日 カテゴリー:お知らせ

この「Hello!」は受験生に向けた、2011年度のサブパンフレットです。その中の1ページに、母袋先生と卒業生の鎌倉君のミニ対談が掲載されてますのでご紹介します。鎌倉君はすでに2回ブログにアップされています。(岡本太郎大賞展といわき市美のレセプション。)受験生の皆さんも、もうすぐこの冊子を目にする機会がありますので、ぜひ読んでみてください。

(教員:近藤 昌美)
2010年6月4日 カテゴリー:新アトリエ情報

新棟北側にもう植栽が植えられていました。

(教員:近藤 昌美)
カテゴリー:個展・グループ展, 形象表現

5/29から始まっている、台東区谷中のギャラリーJin Projectsの永田君の個展に行って来ました。彼は形象表現研究指標系の4年生でこれが初個展です。6/19まで(月、火休廊)。彼は1年生の最終課題作品を前回の群馬青年ビエンナーレに出し,優秀賞(2席)を獲得し,今年に入ってからも、このブログにもアップ済みですが群馬県立美術館において「酸化するリアティー」展にも出品しました。この画廊では昨年のグループ展に引き続いての個展ですが,制作量も旺盛で、作品スタイルに関しても堅固な意思を感じます。


この日はもう1件、概念系の4年生のグループ展を見に人形町まで行く予定でしたが、授業後に都心に出ましたので、この画廊で時間切れになってしまい間に合いませんでした。多くの学生が非常に熱心に学外で発表をしていますが、そのすべてにはなかなか行く時間が取れないのが悩みですね。
(教員:近藤 昌美)
2010年6月2日 カテゴリー:個展・グループ展
3月,4月と神田,大阪で2人展、個展を精力的に開催して来た、09年学部卒業の上田真由美さんが、大阪のギャラリーゼロのプロデュースで大阪のインテリア系の店舗で作品展を開催しています。お近くにお住みの方はぜひご覧になって下さい。
GALLERY ZERO ギャラリーゼロ
http://www.ne.jp/asahi/hp/galleryzero/infomation.html
(教員:近藤 昌美)
2010年6月1日 カテゴリー:その他
女子美の教員の大森悟先生の個展に行って来ました。銀座4丁目のギャラリー58で6/5までです。花かげ「残留」と題された作品で画像の冷凍庫の中に満開の桜の枝と、それに抱かれるようなおおるりという野鳥の死骸が上面のガラス越しに見えます。


大森先生と本学大学院1年生藤原さん。彼女は女子美の学部から本学大学院に進学して来ました。主査は近藤です。久しぶりの師弟対面です。教員同士また学生同士も他学との交流は、興味深くまた刺激にもなりますね。
(教員:近藤 昌美)
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